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[ 放射線科 ]

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放射線治療

尾道市民病院における、放射線科の放射線治療をご紹介いたします。
(2014年5月現在)
リニアック

リニアック
 当院のリニアックは2010年6月に更新されました(写真1-1,1-2)。   
 エネルギーは4MVと10MVの2種類あり、体表面から浅い部位と深い部位のいずれにも対応できます。ブロックの役割を果たす多分割コリメータは40cm×40cmの照射野の全てで5mm幅(160枚あります)と最小クラスであり、病変に集中して治療可能でさらに正常組織にあたりにくくなっています(写真2)。副作用が減り、そのため従来の機器では副作用の観点から放射線治療を行いにくかった患者さんでも治療できるようになり、対応できる患者さまが増えてきています。














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測定機器

測定機器
 精度管理に要する機器一式も当院で揃えており(写真3)、測定業務に用いております。
 CT、放射線診断部門・治療部門の共用電子カルテ、サーバー、リニアック本体と全て同一メーカーであるため、機器間での連携・調節がスムーズで、全体として低コストでシステムの高い安定性を保っています。また備後地区にリニアックの保守要員が常駐しているため、導入時や経年劣化などの機器トラブルにも迅速に対応可能です。放射線治療では照射期間の延長は基本的には望ましくありませんので、システムや機器のトラブルが原因で休止になることのないよう留意しています。















放射線治療用CT

放射線治療用CT
 治療計画に用いるCTは、大口径で、骨転移による痛みなどのため、従来の口径では撮影できなかった患者さんにもより対応しやすくなっています(写真4-1,4-2)。
 16列のCTで高画質の画像を短時間で撮影可能です。呼吸性移動のある病変を撮影する4次元CTもおこなうことができ、呼吸性移動を把握した正確な放射線治療が可能です。
CTはもともと診断用の機器ですので、診断用CTがトラブルの際のバックアップとして、またIVR治療用のCTとしても使用できるようにしており(写真5)、病院全体の業務も考慮して汎用性が高い機器を導入し余計なコストがかからないようにしています。
 CTの操作端末の隣に放射線治療・診断カルテを設置しているので、撮影スタッフが病変の位置確認が容易で、疼痛がある患者さんにおいても少しでも短時間で設定作業を終えることのできるようにしています。














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治療計画システム

治療計画システム
 治療計画システムは、通常治療の治療計画装置、四次元治療用装置、輪郭作成装置に分けて導入しています(写真6-1、6-2)。放射線
治療担当のスタッフは測定や検証等の業務が多いのですが、それぞれの役割別にパソコンを導入することで、それぞれの作業を同時進行で可能となり、少しでも無駄な時間を減らしてスタッフの業務時間の短縮化を図っています。治療計画装置と画像サーバー(画像貯蔵庫)を直接接続しているので全てのCTやMRIを取り込むことができます。頭の腫瘍などMRIを参考に計画する必要があるときには、計画装置上でfusionしてMRI上に正確に輪郭を作成し(写真7-1、7-2)、計画を行っています。










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操作室

操作室
 患者さんの待合室は、日の光が少し入り、全体的に温かい色調となるようにしています(写真8)。
 
リニアックの操作室は、CT操作、診察室、治療計画室と共用で(写真9-1,9-2,9-3)、スタッフ全員が容易に連絡できます。
加えて照射室内でも放射線治療部門システムを操作可能で(写真10)、限られた人的資源を有効活用するよう、スタッフの動線が短くなるよう留意しました。放射線治療の資料室(写真11)も隣接しており、1988年のデータから全て保管しておりますので、医学的な理由で他院にてデータが至急必要となった際にも迅速に確認可能で、当院で治療いただいた患者さんにいつまででもお役にたてるようにしています。
 なお、読影室やCT・MRI撮影室など放射線診断部門とも近接しているため、スタッフの連携・相互の協力が容易です。
 照射中にスタッフが看視する照射室のモニター画面には、斜めから見えないようフイルムを貼り付け(写真12)、またスタッフの背後にはカーテン(写真13-1,13-2)を使用しており、患者さんのプライバシーを守るよう十分留意しています。
  






















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画像誘導放射線治療

画像誘導放射線治療
 病変の位置は、放射線治療の計画を行ったときから、体重変化によってわずかに誤差が発生します。骨などの位置を放射線治療直前にレントゲン写真や、CTにて位置確認を行って、位置の微修正をおこなって、計画通り正確に治療を行う画像誘導放射線治療:image-guided radiotherapy(IGRT)を行うことができます。IGRTを行えるために、通常見込まれるマージン(誤差を見込んで病変にのりしろをつけて照射範囲を決定する)を小さくすることができるため、照射範囲が縮小し、副作用の減少が期待できます。当院のIGRTはリニアック本体のみで行えるため、簡便で、低コストで導入・運用可能です。IGRTはミリ単位での修正となりますが、関連する駆動部品・機器が少ないため高精度であり、精度維持が容易です。IGRTにおいては確認画像撮影後に患者さんが動いてしまうリスクがあるために撮影・修正値の計算から照射まではまでは時間が短いほうが望ましいのですが、当院ではリニアックの操作端末のみで撮影、計算、修正までオートでおこなえるため、短時間でおこなうことができます。部位により二次元、三次元の画像を撮像して、IGRTを行います(写真14)。
 これら毎日の確認画像はすべて共通サーバー内に保管しています。












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放射線治療部門の電子化

放射線治療部門の電子化
 放射線治療の管理システムは電子化しています。今までは、放射線治療のデータは殆どが紙ベースであり、病院内のほかの部門からは閲覧しにくい状態でしたが、当院では病院の電子カルテと接続し、病棟や紹介元の外来、事務などの他の部門から閲覧可能です。夜間や休日でも放射線治療の予定や線量の確認が容易となりました。照射データのみではなく、放射線治療に伴って発生するレントゲン写真やCT画像もすべてフイルムレスの電子保存をしており、のちの解析や他院への紹介のためにとりだすことも可能です。さらにCTやMRIなどの放射線診断部門のシステム(CTやMRIのデータ管理)と同じメーカーとして、統合しています(図1)。共通のシステムで共通のサーバー(データ貯蔵庫)を用いているため、低コストで導入・維持管理が可能となっています(このサーバーには内視鏡のデータも保管しており、病院全体ではさらに低コストで運用しています)。医療費の会計システムとの連携も同システム上で行うことができ、ペーパーレスにもなっています。
 放射線治療部門と放射線診断部門が同一操作画面で運用されていることから、スタッフの操作ミスによる事故リスクの低減に大きく貢献していると思われます。また、両部門とも近年特に専門性が高くなってきていますが、当院のように救急医療と癌治療を行う病院ではスタッフの役割を完全に分けるのは困難ですので、限られた人的資源の活用にも寄与していると考えています。
















図1






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